ヨーロッパ2013調査

05【ミュンヘン】破壊と再建によって構成された新旧の事例が混在する都市空間

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Written by showa_kanri

ミュンヘンはドイツ南部の商工業都市で、バイエルン州の州都です。16世紀以来、バイエルン公国の首都として繁栄してきました。現在は光学や精密機械などの工業とビール醸造で有名な都市です。1920年代にはヒトラーの率いるナチスの活動の場となり、第2次世界大戦では連合国軍の爆撃により旧市街の90%は破壊されました。そして戦後、町は再建され1972年にはオリンピックが開催されました。
調査を行ったのはこの旧市街中心部の31事例です。パサージュやホフの名前がついたものが多くあります。そしてそれらはその破壊と再建の歴史を物語るかのように、新旧の事例が混在しています。

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アルター・ホフは、13世紀皇帝の居住地であった場所です。旧裁判所の建物は第2次世界大戦後、再編成・再建されたもので、現在は博物館やインフォメーション施設が入っています。四方を建物に囲まれた落ち着いた佇まいの空間です。

アルター・ホフの北西約200mのところには、フュンフ・ヘーフェがあります。その名のとおり、5つのパサージュとホフを中心に構成された巨大な商業施設です。世界的に有名な建築家ヘルツォーク&ド・ムーロンらによって設計されたこの空間は、2003年にオープンしました。

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showa_kanri

本サイトに掲載している情報は、調査実施時のものです。現状では異なる場合があります。また当サイトでは現地での対象空間の見学等を保証するものではありません。見学等の場合には、現地での情報に従ってください。

謝辞
本研究はJSPS科研費24500929の助成を受けたものです。

参考
金子友美・芦川 智・菅井さゆり,都市街区における路地空間の利用と空間的効果に関する研究 第1回・第2回ヨーロッパ都市街区内路地空間調査報告,昭和女子大学學苑 885号,2014

金子友美・芦川 智・菅井さゆり・若林晴美,都市街区における路地空間の利用と空間的効果に関する研究(その2) 第3回・第4回ヨーロッパ都市街区内路地空間調査報告,昭和女子大学學苑 897号,2015
 
註釈
1)パリ市公式サイト, http://www.paris.fr/(2014/04/07)
2)パノラマ 近代の見世物のひとつで、遠景や動いている風景を表現する仕組みである。カンバスの両端にシリンダを設け巻き取ることで風景を移動させる仕組みや、円形あるいは多角形の建物の内部壁面を使い、その前に人形などを置いて展観させる仕組みがある。
3)ガッレリア galleria(伊) 屋根のある商店街や歩行者道路。
4)ドゥオーモ duomo(伊) 町の一番重要な教会、通常は司教座教会堂のことである。
5)パッサジオ passaggio(伊) 通路、道
6)ソト・ポルテゴ sotoportego(伊) 建物の下を通り抜ける道
7)ホフ hof(独)複数形はヘーフェ höfe 中庭、裏庭、構内(建物に付属して壁・塀などにかこまれた広場)